1月22日水曜日、登米市豊里公民館を会場に、令和元年度「地域づくり事業事例発表会」が開催されました。
主催:登米市  共催:とめ市民活動プラザ

この発表会は、より良い地域づくり活動の参考としていただき、地域づくり事業の情報共有を図り、地域の活性化につなげることを目的に開催されています。
今年度は、宮城大学 事業構想学群 准教授の小地沢将之氏をアドバイザーにお迎えし、登米市内21コミュニティの中から、錦織地域振興会、上沼コミュニティ運営協議会、吉田コミュニティ運営協議会の3団体と、「登米市地域協働まちづくり事業補助金」を活用した団体として、特定非営利活動法人すくすく保育研究所から事業内容の発表をしていただきました。

 

【錦織地域振興会】

発表内容は、錦織小学校と共催し、全校生徒の遠足に地域住民も参加し交流を図る「錦織わいわい探訪」、社会福祉協議会東和支所と共催し、行政区単位でなかなか進んでいないミニディの促進も見据え、高齢者の生きがいづくりや健康維持、交流の場となっている「錦織すこやかサロン」事業について。

質疑応答では、わいわい探訪が始まったきっかけや、すこやかサロンでの役割分担はどのようにしているか、また、次年度からスタートするデマンドタクシーの導入についてなどもあり、多くの手が挙がっていました。

 

【上沼コミュニティ運営協議会】

発表内容は、2年に1度行っている「上沼地区全体避難訓練」(H27年度・洪水避難訓練、H29年度・原発事故避難訓練)や「上沼洪水ハザードマップ」作成について、上沼小学校で演じられている郷土芸能「上沼鳥舞太鼓」の小道具が老朽化や不揃いであったため、伝統芸能の継承につながるよう、鳥かぶと・たすき・お幣束を地域住民の手作りで作成した「上沼鳥舞太鼓小道具作り」事業について。

質疑応答では、上沼地区で作成した上沼洪水ハザードマップの作成方法や、コミュニティとして各行政区(区長宅)に配布した災害用簡易無線機の点検を兼ねた訓練についてなどがあり、やはり防災への感心度は高いようです。

 

【吉田コミュニティ運営協議会】

発表内容は、地域内に商店が無いこともあり、米山東小学校4~6年生の経済感覚と自主性を育むために、計画➡準備➡販売を子ども達が中心となるようサポートした「駄菓子屋がっこう」事業について、コミュニティが元気になるには行政区から!ということで、毎年度4行政区まで支援を行う、軽スポーツ大会「行政区健康まつり」事業について。

質疑応答は、駄菓子屋がっこうの地域づくり計画の中での位置づけについて、健康まつりではコミュニティが支援した後の行政区からの報告についてや行政区間の対抗戦は行われているのかなどがあり、地域独自の取組み手法に興味深々でした。

 

【特定非営利活動法人すくすく保育研究所】

発表内容は、団体の活動概要、登米市内の子育て情報をHPやSNSで発信している「とめまま」の「とめままオフ会」開催とハンドメイド「ままマルシェ」事業について。

質疑応答では、父親が参加できる事業や他のサークルと協働の事業についてなどがあり、その発表成果もあってか、発表会終了後には個別に質問や情報交換もされており、次の協働につながりそうです。

 

アドバイザーの小地沢将之氏からは、団体の発表毎に講評と、最後に今回の発表会の総評をいただきました。

地域づくりやまちづくりで重要なことは…
熱意で押し切らない地域づくり、まちづくりを進めてほしいということでした。
参加を強制して追い詰めてしまうのではなく、生活者にとっての関心事を思い浮かべながら仕掛けづくりをしていくことで自主的に参加してくれるように促していくことが大事。
また、全部をこれまで通り公共サービスに頼るのではなく、これは自分たちでできるのではないかという発想を持ってほしいということでした。
そして、ルーチンワーク(通年イベント)も大事だが、地域の課題を把握し、それらを解決する取組み(プロジェクト)も意識して行ってほしいとのことでした。

今回発表された組織・団体の皆さん、大変お疲れ様でした!